石崎汽船(本社、愛媛県松山市)は10日、北九州(門司港)と松山を結ぶ高速船航路を2008年1月15日付で廃止すると発表した。年間乗客数が7万人以下で採算割れだったところに、燃料費の高騰が追い討ちをかけ、自助努力では航路を維持できなくなった。
北九州―松山の高速船航路は1998年3月の開設。投入されたシーマックスは日立造船製の新造船で、総トン数284トン、航海速力40ノット、定員200名。航路は1日2往復。大人運賃9500円。片道173.3キロを2時間50分で走り抜く。2004年2月に集客増を狙って下関の唐戸桟橋まで航路を延長したが、結果は振るわず2006年6月に寄港を休止して、万策がつきてきた。
先に廃止となったドルフィンウルサン号(蔚山・釜山行き)やオーシャンフラワー号(釜山行き)は、船体の致命的欠陥や受け入れ態勢の不備が挫折の原因だった。シーマックスには燃料費の高騰以外に問題はなにもなく、北九州と松山の市民が親しい関係を維持する努力を怠った結果として廃止になる。将来の再就航の可能性は、玄界灘の波間に消えた外航高速船よりも小さい。
シーマックスの廃止により、関門港の高速船航路は外航・内航ともに全滅する。なお、石崎汽船の高速船航路とは別に、北九州(小倉港)―松山には関西汽船の夜間フェリー航路があるため、北九州と松山の縁が切れるわけではない。