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コムシティ破たん 負債総額約130億円

黒崎駅前の大型再開発ビル「コムシティ」を管理運営する黒崎ターミナルビル(本社、北九州市)は、19日午後に福岡地裁小倉支部に民事再生法の適用を申請し、財産保全命令を受けた。負債総額は約130億円。入居する96の店舗やホテルなどは今後も通常営業を続ける。

コムシティは2001年11月に開業。年間150億円の売上高を目標に掲げた。しかし同時期に対峙するメイトビルに進出した井筒屋黒崎店の好業績とは対照的に、2002年度の売り上げは約64億円と低迷した。2003年3月期決算は累積損失が約11億9000万円、債務超過が約5億9000万円。リバーウォーク北九州(小倉北区)に入居したデコシティの開業後は業績がさらに4割落ち込んだという。

コムシティは黒崎駅西地区市街地再開発組合が建設し、黒崎ターミナルビルが床を購入してビルの運営を担った。しかし運営実態を不安視した金融機関が同社への融資を拒絶、同社は組合に対して床代金約122億円を支払えなかった。同社に20%を出資した北九州市は、一時的に無利子融資分を肩代わりする一方で、地方自治法に基づく督促を行うなどそれ以上の救済処置は取らず、事実上破たんを促した。

同社は地権者が44.9%、施工企業(大成建設、森本組、松尾組)が21.7%、北九州市が20%を出資、他、日本メンテナンス、西日本鉄道、九州旅客鉄道で株主を構成する。

素人運営の限界

コムシティは核店舗がなく、店舗構成に主張がない雑居ビルで、開業前から商業戦略の不在や市場調査の甘さが指摘された。大規模商業施設の運営ノウハウを持たない会社による素人運営となった時点で、あらかじめ破綻が決まっていた。

開業当初こそ北九州、筑豊、遠賀、宗像などの黒崎商圏から物見客を集めたが、客を呼び戻す魅力に欠いた。客は駐車料金の負担や交通渋滞を嫌って黒崎駅前に寄り付かず、郊外ショッピングセンターへ流れた。

黒崎商圏の後背地人口は大きいが、中央の有力店は小倉や天神に流れる傾向が強い。有力な二商業地の間にあって、郊外ショッピングセンターの三倍以上の建設費を投じた同ビルを採算に乗せるには、綿密な差別化戦略が必要だった。今後もいまと同じ惰性的な形態を取るのであれば、第二の破綻は免れない。

コムシティは既存の商業施設の概念に捕われない思い切った業態への変更と、それを提案できる意欲的な企画会社の介入が望まれる。

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