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広域レーダー管制システム、軍民共用で実現

新北九州空港の開港に伴い山口宇部空港でも航空機に遅延が続出している問題で、山口県は国に対して広域レーダー管制システムの早急な導入を訴えてきたが、このほど国土交通省から山口県に対して回答があった。航空自衛隊築城ターミナル管制所のレーダーで両空港の航空機を捉えることが可能なことから、防衛庁へ業務を委任するという。

山口宇部空港は新北九州空港と同じ管制空域にあるが、ともに管制官は配置されておらず、福岡航空交通管制部が離着陸の許可を出す。現場に管制官がいないため目視による離着陸指示が出せない上、同管制空域には広域レーダー管制システムもなく、管制空域内への航空機の進入が1機に限定された。

両空港の遅延は管制不全が原因で、もっぱら上空待機によるものだった。必要不可欠な機能を手抜きして済ませようとした国土交通省の過失は重い。ライバル空港の開港で管制不全に陥った山口宇部空港も災難だったが、新北九州空港では開港の披露目期間に慢性的な遅延を嫌というほど繰り返し、それでなくても使い勝手の悪い新空港の評判を地に貶めた。

広域レーダー管制システムを設置するには、十数億円の費用と3年程度の準備期間が必要とされる。防衛庁に業務を委任することで投資額を大幅に圧縮できるほか、開設までの期間が短縮できる。軍民共用の広域レーダー管制システムはわが国に例がなく、具体的な開始時期は未定だが、2007年度中に開始する予定だ。

新北九州空港には同じく2007年度に待望の管制官が配置される。管制官と広域レーダー管制システムが揃うことで、管制不全の状態は完全に解消しそうだ。ただ、新北九州空港では定期便の廃止表明が相次いでおり、遅きに失したという苛立ちは募る。

山口宇部空港と新北九州空港は国が1969年に策定した新全国総合開発計画では、4本の滑走路を有す「周防灘国際空港」として一まとめになるはずだった。空港の一本化はならなかったが、管制では両空港の一体運用が実現する。

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