新北九州空港発着の航空機が20日、相次いで欠航や振り替えになった。この日は日本海を通過する寒冷前線の影響で強い風が吹きすさび、市営渡船の小倉航路が欠航するなどしたが、もっとも無残だったのが新空港だ。
日本航空ジャパンの羽田発北九州着は全5便のうち1便が欠航、2便が福岡空港に着陸した。北九州発羽田着は全5便のうち3便が欠航した。日本トランスオーシャン航空の那覇発北九州着は福岡空港に着陸した。スターフライヤーも最終便が欠航した。
山口宇部、大分、福岡空港の羽田発着便では、日本航空、全日空ともに欠航は1便もなかった。大分、福岡空港の那覇発着便でも、日本航空、全日空ともに欠航は1便もなかった。
新北九州空港は以前の北九州(曽根)空港ほどではないにしても、悪天候に弱い空港だ。開港初日にも欠航が生じたが、このときも周辺空港の同じ路線に欠航はなかった。
新北九州空港はラジオ管制だ。航空交通管制官は配置されておらず、福岡航空交通管制部が指示を下す。山口宇部空港と空域が重なるため2機の航空機を入れることができず、空域制限がかかって遅延を助長することがしばしばある。
新北九州空港や山口宇部空港の遅延はここ数週間で解消に向かっているが、空域制限を嫌って有視界飛行方式に切り替える機長が増えたためという。しかし有視界飛行は20日のような悪天候下では実行できず、悪天候とラジオ管制の二重苦から開港当初のような大混乱をきたす。
日本航空グループは欠航や振り替えが当然のように行われていた旧空港からの悪い癖を引き継ぎ、山口宇部と新北九州を秤にかけて、新北九州なら欠航や振り替えが許容されると誤解していないか。羽田便や那覇便を安易に振り替える一方で、福岡空港への振り替え不可能な名古屋(小牧)便は通常通り運航した。
日本航空ジャパンは羽田―北九州線に欠航が生じるとスターフライヤーではなく、全日空の羽田―福岡線に振り替えるそうだ。旧空港の悪習が正されていない。羽田便は5月から1往復が減便になるが、これも旧空港の「閑散期は増便、繁忙期は減便」の習慣を受け継いだものだ。日本航空グループが新北九州空港を旧空港同様に軽んじているのは明らかだ。
国土交通省は来年10月にも新北九州空港に航空交通管制官を配置する。管制官が配置されれば、山口宇部、新北九州空港ともに「操縦士の目が頼り」の運航から抜け出せる。
国土交通省は過ちを認めて是正のために動き出した。日本航空グループも旧空港時代の悪習は早く捨て去るべきだ。北九州(曽根)空港は福岡空港北九州滑走路だったかもしれない。新北九州空港は違う。