スターフライヤーは6日、2006年3月期の輸送実績を公表した。期間は新北九州空港開港の3月16日から31日までの15日間。提供座席数4万8096席に対して総旅客数は3万5626人。利用率は74.1%。早朝・深夜便を除く日中帯運航便利用率は80.7%だった。
開港15日の輸送実績は、スターフライヤーが新規就航したことによる祝儀に加え、新北九州空港が開港したことによる祝儀の需要が入る。また、3月末は年度末の移動期間で旅客需要が多い。
しかし開港直後はスターフライヤーや新北九州空港が首都圏で十分な認知を受けておらず、祝儀需要のかなりの部分を相殺する。利用率は大方の事前予想どおりで、可もなく不可もなかった。
新北九州空港のみに存在する早朝・深夜便では注目すべき結果が出た。北九州発羽田着の利用率は、早朝便89.1%、深夜便26.8%の計45.5%。羽田発北九州着の利用率は、早朝便が40.1%、深夜便62.6%の合計54.4%。北九州発は朝の出足がよく、羽田発は夜の出足がよい。
現状では北九州を起点として往復する旅客(北九州出発客)が多数のため、北九州を早朝に発って羽田から深夜に戻る便が賑わう。北九州発早朝便の大成功は北九州出発客の自家用車志向の強さを示している。自家用車の利便性が高ければ、公共交通機関が不在であっても集客の障害要因にはならない。
一方、東京出発客は認知不足に加えて公共交通機関の有無に影響を受けた格好だ。羽田発早朝便は始発電車では間に合わない。北九州発深夜便は新北九州空港までの足がなく、羽田に到着しても終電に間に合わない二重苦の状態だ。東京側の地上アクセスはいかんともしがたいが、北九州側の地上アクセスには改善の余地があろう。
スターフライヤーの目下の優先課題は遅延の解消だ。定時出発率は北九州発が71.9%、羽田発が84.6%。同じ条件の日本航空ジャパンと比較して極端に悪かった。北九州の旅客は新北九州空港開港までは抜群の定時性を誇る新幹線を愛用してきた。遅延には慣れておらず、遅延に対する寛容は概して大きくない。
堀高明社長は3月の遅延について「運航ダイヤの設定に甘さがあった。カウンター業務に不慣れなのも影響した」(共同通信)と説明したが、4月以降も遅延は解消する気配がない。
スターフライヤーの遅延は玉突き的に後発便になるほどひどくなる場合が多い。遅延に言い訳はいらない。実際に定時性が確保できない以上、応急的にでも運航計画を見直し、滞空時間や運航間隔を広げる必要があろう。