日本銀行下関支店および北九州支店は14日、企業短期経済観測調査(短観)を公表した。全産業の業況判断指数(DI)は、北九州地区、山口地区ともに1点上向いて、それぞれ+9、+1だった。北九州地区のプラスは2004年3月より8期連続。2002年3月以来の景気拡大局面ではもっとも高い水準に達した。山口地区の景気拡大も最高潮にあるが、指数は水面上で足踏みが続く。
今回の日銀短観は9月の予想を上回るものだった。景気回復は大企業から中小企業へ、四大工業地帯から全国へと裾野が広がりつつある。しかし景気の波という観点から言えば、すでに4年が経過した今回の景気拡大は後退局面を窺う時期にある。企業は先行きに対しては慎重だ。
| / | 12月 | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 3月予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 山口 | -5 | -1 | +1 | +-0 | +1 | +-0 |
| 北九州 | +5 | +1 | +3 | +8 | +9 | +7 |
| 大分 | -5 | +-0 | -1 | +3 | +7 | +-0 |
| 九州 | -4 | -3 | -1 | +-0 | +3 | +-0 |
| 中国 | -4 | -6 | -2 | -3 | -2 | -3 |
| 全国 | +1 | -2 | +1 | +2 | +5 | +4 |
北九州地区は製造業が前回調査の+21から3点落として+18、非製造業は-1から4点上げて+3だった。非製造業のプラスは1997年6月の+1以来、実に8年半ぶり。
11月の管内金融経済概況によれば、製造業は半導体や液晶パネル、記録メディアの高需要を背景にフル操業を続ける化学と電気機械がけん引役だ。鉄鋼、電子部品、輸送用機械、住宅関連も高水準で推移する。セメントは不振ながらも生産は前年を上回った。
非製造業は雇用拡大と所得増大を受けて高機能白物家電や薄型テレビなどがよく売れた。新設住宅着工戸数やマンション販売、公共工事請負金額でも前年を上回った。
先行きは、製造業、非製造業のいずれも改善幅の縮小を予測することから、全産業では「良い」超幅が低下する見通し。
山口地区は製造業が前回調査の+5から3点上げて+8、非製造業は-3から1点落として-4だった。
製造業はマツダがけん引役で、北米向け輸出の好調からフル操業を続ける。以下、電気機械、化学、金属製品、鉄鋼がよい。セメントや食料品は大いに不振だ。
非製造業は運輸がややよいが、建設と飲食店・宿泊が足を引っ張る。小売の売れ筋は北九州と同じく高機能白物家電や薄型テレビだった。
先行きは、製造業が改善を予測しているものの、非製造業が悪化を予測していることから、全産業ではふたたび+-0に戻る見通し。