大日本印刷(本社、東京都)は28日、北九州学術研究都市内に研究開発拠点を開設すると発表した。名称は「DNPひびきの研究センター」。大規模集積回路(LSI)・半導体の設計開発、システム開発、および設計評価技術の開発を行う。開設日は今年10月1日。
同社は1958年に日本で初めてカラーテレビ用シャドウマスクの国産化に成功して以来、エレクトロニクス関連事業を拡大させ、現在では液晶ディスプレイ用カラーフィルタ、プロジェクションテレビ用スクリーン、半導体回路原版のフォトマスク、プリント配線基板など、多岐にわたる製品を生産する。エレクトロニクス関連事業の売上は、全売上の約2割、利益では約3割を占める。
北九州市では2001年に旭硝子と共同出資でディー・エー・ピー・テクノロジー(本社、北九州市)を設立してプラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)用背面板の製造工場を建設したほか、2002年には三菱化学と旭硝子が折半出資して設立したアドバンスト・カラーテック(本社、北九州市)に目をつけて、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ業界第3位のこの会社に資本参加した。
さらにアドバンスト・カラーテックに隣接する敷地に300億円を投じて第6世代液晶用カラーフィルタの自社工場を建設し、この工場を2005年5月から稼動させるとともに、250億円を追加投資して第2期ラインの建設に着手した。同社は第3期ラインとして300億円を投資して第8世代パネル用カラーフィルタの生産もここで始めるという話だ。
学研都市に研究開発拠点を設けることにより、開発現場と生産現場の距離が縮まる効果がある。また、学研都市にはLSI開発に携わる大学の研究室や企業が数多く集まり、半導体製品開発の素地が整っているほか、産・学・ベンチャーとの連携も期待できる。
DNPひびきの研究センターは当面は従業員数名程度から始め、優秀な研究開発技術者を積極的に採用して将来は10名程度に増員する。