北九州市は20日、大規模小売店舗立地法(大店法)に基づき、イオン八幡東田ショッピングセンターの新設届出を告知した。設置者はイオン(本社、千葉市)だが、事業主体は新日鉄都市開発(本社、東京都)になる。建設予定地は新日鐵が保留するスペースワールドに南接した東田三丁目の近隣商業地域。2006年5月17日の開業を目指す。
新日鉄都市開発は2004年12月に広畑製鉄所社宅跡地で開業したイオン姫路大津の開発にあたって、投資効率の向上のために特別目的会社を設立し、匿名組合出資およびノンリーコースローンにより60億円程度の資金を調達して、土地を賃借の上で建物を建設・保有してイオンに賃貸した。この開発型証券化の仕組みをイオン八幡東田でも取り入れるとみられる。
イオンの東田進出が明らかになったのは2001年だった。毎年のように大店法の届出が話題になりながら実際の届出が行われなかったのは、グループ企業が運営する戸畑サティ(マイカル九州)やイオン若松(イオン九州)への影響、三菱化学が打診した黒崎の北九州プリンスホテル遊休地への進出、さらには直営のイオン直方とグループ企業が計画するダイヤモンドシティとの店舗配置など問題が山積だったからだ。
しかし新日鉄都市開発がイオン姫路大津の開業準備に忙しく、イオン八幡東田を同時進行させる意欲を持っていなかったという事情がもっとも大きい。イオン姫路大津が開業し、ようやくイオン八幡東田の順番がめぐってきた。
イオン八幡東田の店舗面積は3万9000平米で、イオンが直轄で開発したイオン直方の4万2000平米よりやや小さい。店舗構成は核店舗のジャスコ以外は現時点では決まっていないが、隣接する戸畑サティとの共存を図る店舗構成にする。また、スペースワールドとの相乗効果を狙い、行楽の要素を盛り込むことも検討する。
新日鐵はイオン八幡東田の進出によって八幡東田総合開発に弾みをつけたい考えで、今後は隣接するアーバンレジデンス地区でマンション主体の住宅開発に乗り出し、北九州西部郊外へ散った人口の都心回帰を促す。