スカイマークエアラインズ(SKY)が羽田―鹿児島線から撤退することが分かった。報道各社が伝えたところによると、鹿児島線4便すべてを来春開港する新北九州空港へ振り替える方針だという。鹿児島県が官民上げて誘致に取り組んだスカイマークは、就航から4年で撤退する。
スカイマークの鹿児島線は2002年4月に同社初の地方路線として就航した。片道通常料金は大手航空会社より8000円ほど安い。就航の際には、機材などを調達するために約10億円の第三者割当増資を実施。誘致活動の一環として県内企業約30社も増資に応じた。
鹿児島線は福岡線に次ぐ好調路線で、搭乗率は50~70%で推移する。徳島線の30%台、関空線の20%台と比較すると断然よいが、繁忙期と閑散期の落差が大きく、長引く原油価格高騰の影響も受けた。低収益の観光客や帰省客に依存し、高収益のビジネス客が少ない鹿児島線の収益状況は厳しかった。
しかしスカイマークが鹿児島線を見切った主な理由は、羽田空港の発着枠が飽和状態で、新たな路線を開設するためには自社の既得枠でやりくりするほかに選択肢がなかったからだ。各路線から1~2枠を減便して北九州線の4枠を捻出することもできたが、スカイマークは経営資源の分散による非効率を嫌った。結果としてしわ寄せを受けたのが鹿児島線だった。
新北九州空港は地元の新規航空会社スターフライヤーが羽田線のシャトル便を計画しており、スカイマークはドル箱・福岡線への影響を警戒している。同社の西久保社長は昨年、「他社が新北九州空港の発着便を多数設定してわれわれの市場を奪うのを見過ごすことはできない」と語り、スターフライヤーへの競争心を隠さなかった。スカイマークは北九州線を戦略路線と位置づけ、守勢に回ることなく攻勢をかける。
スカイマークの不採算路線の撤退は、福岡―伊丹、伊丹―千歳(札幌)、羽田―青森線に続いて4番目。しかし鹿児島線は積極的撤退ではなく消極的撤退なのだから、羽田再拡張の後に復活する見込みはある。