モノレール小倉線を運行する北九州高速鉄道は21日、市内で臨時株主総会を開いて経営改善計画を説明した。計画は昨年11月に北九州市の第三者委員会が出した提言に基づくもので、財務体質の健全化と今後の設備投資のあり方、利用促進とコスト削減が柱となる。
財務体質の健全化に関しては、現在の資本金81億5000万円を100%減資して、北九州市が持つ債務270億円を株式に振り替える。この操作により、既存の株主は退場させられ、北九州高速鉄道は北九州市の100%出資会社になる。北九州市はこの株式から253億円を放棄(減資)して、資本規模を適正化する。
設備投資に関しては、2011年から2013年度にかけて新車両に切り替える予定だったが、新車の購入は断念して、既存車両の改造で延命を図る。車両を更新せずに改造する方式は、全国のモノレールでも初めての試みだという。
利用促進では、高齢者向けのサービスとして来年度から月額4000円程度のシルバーパスを発売する。全区間が均一運賃になる定期券で、現在の定期券(最長区間で月1万2180円)の7割引。約900人の利用を見込む。また、定期券のクレジットカード購入に対応するほか、将来的にはインターネット申し込みにも対応し、クレジット決裁ができるようにする。隣接駅までの料金を100円とする単区間運賃の割引も検討する。これらが実現すると3年後に年間3700万円の売り上げ増効果が見込めるという。
コスト削減では駅の無人化を試みる。平和通駅南口で来年度試験的に実施してみて、問題がなければ、旦過、城野、競馬場前、徳力嵐山口、志井の各駅も閑散時は無人化する。
モノレール小倉線は1985年1月に現平和通駅―企救丘駅間で開業した。国道事業を含めた総事業費は約816億円。開業当初、1日平均利用者数を6万5000人と予測したが、実際の利用者数は予測の51%に留まり、開業2年目には前年度比17%減に落ち込んだ。1998年4月のJR小倉駅延伸を契機に黒字転換し、以降は7年連続で黒字が続くものの、設備更新の時期が迫り、資金調達を可能にするためにも経営環境を改善する必要があった。