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小倉東映会館跡地に商業ビル

2004年9月末に建物の老朽化などの理由により閉館した小倉東映会館の跡地に商業ビルを建設することが決まった。地元で賃貸マンションを多数供給するオリエント電子が現在の建物を撤去した上で新しい建物を新築する。今年9月20日に起工し、来年7月20日の竣工を目指す。

小倉東映会館跡地は敷地面積約1827平米。土地の購入費は15~18億円という。新築する建物は地上10階建て、延床面積約1万3690平米。駐車場を組み込むことから、商業面積は7000~9000平米程度か。これは小倉北口にあるラフォーレ原宿の4~5割程度の規模。

オリエント電子は賃貸マンションに特化しており、商業ビルを建設するのはこれが初めて。運営形態は不明だが、同社はこの方面にノウハウがなく、建物も大きくはないことから、運営会社を設立して全体を統括し、店子を選別することはあるまい。賃貸マンション同様に不動産業者の仲介を経て、それぞれが賃貸契約を結ぶ雑居ビルと予想される。

跡地の経緯

小倉東映会館は東映(本社、東京都)の所有する建物で1961年に開館した。1980年代までは北九州を代表するファッションビルだった。しかし建設から43年が経過して老朽化が著しく、ラフォーレやデコシティなどの同様の施設に対抗できなくなった。同社は2003年に閉鎖の方針を打ち出し、店子を移転させた上で翌年に閉鎖した。

東映は当初、跡地には新時代の北九州都心部にふさわしい商業施設を建設すると意欲をみせたが、最終判断は2004年開業の小倉伊勢丹の業績を見極めてからと保留した。この小倉伊勢丹が不振を極めたことから、東映は自社開発の意欲を失い、跡地を売却することに決めた。

跡地買収で手を挙げたのはパチンコ業界大手のユーコーラッキーグループ(本社、福岡県久留米市)だった。しかし地元商業者らはパチンコ屋進出阻止で団結し、北九州商工会議所の重渕雅敏会頭と北九州市の宮崎哲助役が昨年11月に東映本社を訪ねて要望書を提出するという異例の民事介入を行ったため、地元との軋轢に嫌気が差したユーコー社は買収を辞退した。

都心の一等地まとまらず

まとまった土地でなければ魅力に乏しい。北九州都心部の失敗は、中心部の土地を細分化したまま放置し、周縁部に安易に大型商業施設を配置したことによる。来街者が歩行する範囲は半径500メートルといわれるが、小倉はこの範囲をはるかに越えて大型商業施設が分散し、規模効果や相乗効果が生じない。

歩けない範囲に商業施設が散らばっているため必然的に自動車で来街する者が多くなるが、小倉は自動車客に利便性を提供するわけでもない。歩行者にも自動車にも最適化されておらず、都心の魅力もなければ郊外の利便性もない。これほど不出来な都心は全国を探しても他に例がない。

小倉東映会館跡地の南隣には同じく老朽化した近藤会館があり、さらに南には閉鎖した小倉ホテルやベスト電器の保留地がある。都心の一等地をまとめる絶好の好機であったにもかかわらず、その努力が行われなかったのは残念だ。

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