学校法人飯塚学園は日新館高校(飯塚市)を2年後に廃校する方針を固めた。同校は2005年度入試を実施し、合格者約270名に合格通知を出したが、1学年の定員150名に対して入学予納金を納めたのは43名に留まり、今後の学校経営は成り立たないと判断した。
日新館高校は1978年に開校した男子の進学校。少子化の影響を受けて2000年に共学化したが、ここ数年は大幅な定員割れで、在籍生徒数は各学年とも定員の1/3程度。今年度の入学者は30名を下回る見込みで、12日に緊急職員会議を開いて今後の方針を話し合った結果、現在の1年生が卒業する2年後に廃校することが決まった。今年度の合格者に対しては14日に合格取消し通知を出した。
同校の秋山謙二事務長代行は合格通知後の撤回について「見通しがあまかった。合格を取り消した生徒の進路に関しては責任を持つ」と話した。
飯塚学園は関門圏域(山口、北九州、筑豊)に幼稚園、中学校、高校、専門学校など多数の系列校を有す。高校では高稜高校(若松区)、常磐高校(小倉南区)、三萩野女子高校(小倉北区)の3校があり、進学先のない生徒が生じた場合は受け入れ先になるとみられるが、飯塚から通うには遠い。
なお、飯塚学園が廃校にするのは高校のみで、進学校として人気の高い日新館中学(飯塚市)と小倉日新館中学(小倉北区)は存続する。
少子化はこれからさらに厳しい状況になる。中小都市の私立校は公立校のような統廃合の相手もなく、活路が見出せない。筑豊では先に学校法人直方学園の直方東高校が問題を起こしたが、今後も入試後に抜き差しならない現実に直面し、学校の存続を断念する例が増えるのではないかと懸念される。
飯塚学園の権堂義博理事長は15日、一連の判断に対する世論の厳しい批判を受けて、合格者受け入れ拒否と2年後の学校閉鎖を撤回した。2005年度合格者は受け入れ、2008年3月までは学校を存続させる。閉鎖時期は「再考する」と述べるに留めた。 -すいか