プリンスホテル(本社、東京都)は25日、黒崎南にある北九州プリンスホテルの運営から手を引くことを決めた。ホテルは三菱化学の所有でプリンスホテルは運営を受託してきたが、西武グループの経営改革と事業再編の一環に乗じてプリンスホテル側から契約を打ち切る。
北九州プリンスホテルは三菱化学が1989年に自社社宅跡地を独自に開発したもの。客室数220室の都市型リゾートホテルのほか、緩やかな斜面地を利用した300メートルのアーケード「ペペ」を設け、商業店舗とともに各種スポーツ施設を組み込む。
事業は初期投資が大きく、いまだ債務超過を解消できない状態といわれるが、プリンスホテルは三菱化学から運営受託料を取って名前を貸すとともに、支配人級の人材などを派遣してノウハウを提供してきただけで、損失が生じるにしてもそれを背負うのは三菱化学だった。契約打ち切りの背景には、三菱化学が計画するイオンのショッピングセンターに西武グループが力を貸すことはできないという判断があったようだ。
三菱化学は自社再開発に意欲的で、北九州市などが策定した「黒崎再生10年計画」に則り、イオンのショッピングセンターを建設する計画のほか、アーケード「ペペ」を拡張し、複合映画館や大型書店、飲食店街、都市型温泉などを加える計画がある。詳細は年末の発表予定で、ホテル事業の新たな委託先と併せて、週明けにもなんらかの動きがあろう。