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中間市議会が合併を否決

中間市議会は24日、12月定例会本会議(最終日)を開き、合併3議案のうちの最後の一つ、「中間市を廃止して北九州市に編入する廃置分合議案」を無記名投票によって採決した。結果は賛成7、反対7、白票5。市議会会議規則により白票は反対票と見做し、議案は賛成少数で否決された。

中間市では10月31日に住民投票を行い、合併賛成票が7割を占めた。住民投票が議会の議決を覆すことはよくあるが、議会が住民投票の結果を覆すのは全国的にみてもめずらしい。しかし中間市議会はこれまでの協議のあり方に不信感を募らせており、無記名投票になった時点で否決されるのは自明だった。

否決について中間市議会の杉原茂雄議長は「条例違反の住民投票は判断材料にならない」と改めて憤り、中間市の大島忠義市長は「民意に応えられず市民に申し訳ない」とうなだれた。北九州市の末吉興一市長は「あちらが持ちかけた話。この問題はもう先へ進めない」とさじを投げた。

中間市と北九州市の合併は白紙に戻った。中間市では今後「市議会解散リコール実行委員会」(代表、近藤茂樹)が議会解散請求を行い、出直し市議選が行われるとみられるが、両者がふたたび交渉の卓についたにしても、来年3月31日の合併特例法の期限内に廃置分合(合併)の申請へ持ち込むのは難しい。

期限内に申請できない場合、総額857億円(中間市域704億円)の新市建設計画は白紙に戻る。この計画がなくなれば中間市民の合併に対する見解も変わる。また、北九州市が合併特例債なしに中間市を編入する場合、新市建設計画は不要にしても、中間市の社会資本を北九州市の水準に引き上げるために相当額の「持ち出し」が必要になる。両者の合併は合併特例債が前提条件であり、期限内に合併できないのなら合併はありえない。

否決の背景

北九州市と中間市の合併協議は、今年1月に中間市の住民発議により法定合併協議会を設置したのに始まる。当初は両市の合併を望まない福岡県の否定的な発言などもあり、両市の結束は固かった。しかし各論に入ってからは急激に雰囲気が険悪化した。

中間市議会は「編入合併であっても交渉の相手としては対等の立場」と信じて協議に臨んだ。北九州市側は「編入合併だから中間市は北九州市が決めたことに従うのが当然」という態度を崩さなかった。

在任特例の問題は北九州市が中間市に対して尊厳を払っているかを問う一種の踏絵だったが、末吉市長は「在任特例の適用は憲法違反」と侮蔑して取り合わなかった。身内の大島市長までが在任特例と合併賛否の問題をすり替え、市議会の「住民投票の延期を求める決議」を振り切って住民投票を実施した。さらに中間市民は合併賛成に圧倒的多数の票を投じたことから、中間市議会は全方向に対して裏切られたという思いを深めた。

両市長は住民投票の結果をよりどころとして11月25日に定数特例を盛り込んだ合併協定書に調印。中間市議会が自らの意思を表明する場は12月定例会本会議を残すのみとなっていた。

在任特例と合併議案否決の関係は表面的なもので、合併を破たんさせる口実にすぎなかった。中間市と北九州市のあいだを隔てる感情的な溝は深く、今後両者が関係を修復するのは容易ではない。

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