トヨタ輸送(本社、愛知県豊田市)の新門司自動車物流センターの完工式が15日にあった。同センターは主にトヨタ自動車九州(本社、宮田町)の完成車などを取り扱う施設で、同社が新門司北埋立地(マリナクロス新門司)の8万7507平米を北九州市から賃借して建設した。建設費10億円。年間の取扱量は約50万台。
トヨタは従来博多港で取り扱った完成車移出入の全量を同社が扱う他社分を含めて北九州港へ移転することになる。新門司は九州道の新門司インターが近くにあり、トヨタ自動車九州からの完成車の輸送に便利なことに加えて、自動車専用船が関門海峡を通って博多港まで航海する7時間が短縮されるため、船舶の運用の効率化や輸送期間の圧縮が図れる。トヨタは北九州港を今後のトヨタグループの物流拠点と位置づけた。
福岡市は「完成車移出の新門司移転がやむをえないとしても、せめて移入は従来どおり博多港で行えないか」と、トヨタと事務レベルで話し合いを続けてきたが、不調に終わった。トヨタは「看板方式」で知られるようにコストと時間に厳しく、非効率を受け容れる余地はなかった。同じことは北九州港にも言える。ヨタが将来、エンジン工場を建設する苅田港などに拠点変更しないという保障はない。
トヨタグループの物流関連では中津港のダイハツ大分物流センターが13日に開所式を行った。こちらは港に隣接するダイハツ車体大分中津工場やダイハツ工業の関西の工場で生産した完成車を運ぶ物流拠点となる。
2003年の北部九州の自動車荷役は153万台。トヨタグループの物流拠点だった博多港が81万台、日産自動車のある苅田港が55万台で、北九州港は中古車の輸出入などで1万台を扱うに過ぎなかった。来年以降は北九州港と中津港が台頭し、博多港は主力から外れる。