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韓国航路、海の藻屑と消える

ドルフィンウルサン号の運航を再開することができなくなった。同船は8月31日から船体修理のため1ヶ月の運休期間に入ったが、この間に韓国側運航者の武星(本社、釜山市)が資金繰りに行き詰まった。

武星は日本側運航者の関門汽船(本社、北九州市)に対して、銀行取引停止により運航の再開ができないことを21日に伝えたという。同船は武星の所有であり、差し押さえられる見通し。

ドルフィン号は2002年4月26日に北九州―蔚山航路として就航。年間11万人の利用を見込んだ。しかし「オーストラリアの先端技術を駆使した世界初の三胴式超高速旅客船」は深刻な欠陥船であり、商業利用できる状態ではなかった。

同船は運航データの不備によりコンピュータが正常にエンジンの出力を調整できないため、ベタ凪の日にも1時間半程度の遅延が恒常的に起こった。また、揺れ防止システムが機能しないことから小波程度でもひどい船酔いに襲われた。天候が悪くなくても、度重なる故障により出発直前に欠航になることが多かった。

これらは何度かの修理を受け、運航を重ねた後も改善がみられなかった。加えて、乗組員の訓練不足から接岸に手間取るなど運営体制にも不備があった。この欠陥船とこの運営体制で2年4ヶ月のあいだ、航路が存続したことが不思議なくらいだった。

ドルフィン号は遅延と欠航が恒常的に生じて旅行日程の調整がつかないことから就航直後に客離れを引き起こした。しかし、小倉駅北口という発着所の利便性の高さや、航路を蔚山から釜山へ振り替えたことにより、乗船率は2002年度が16%だったのに対し、2003年度は18%、2004年度(8月まで)は35%と、一定の認知を受ける方向にあった。

関門汽船は早急に別の共同運航者を探して航路を再開したい意向だが、同社はドルフィン号で約2億5000万円の営業損失を蒙っており、再開が実現するかは疑わしい。

短命に終わった大亜高速海運(本社、浦項市)のオーシャンフラワー号も就航直後から故障や不調が相次ぎ、毎度の遅延と度重なる欠航が乗船率を下げてゆく悪循環だった。北九州の韓国航路は、投入した船体の不良や運航体制の不備により、ついにその潜在能力を発揮することなく消えてなくなった。

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