アジア主要港を凌ぐコスト・サービス水準の実現を目指す「スーパー中枢港湾」の候補から北九州港が外れた。
国土交通省は2002年9月にスーパー中枢港湾選定委員会を設置し、2003年3月に候補を東京・横浜港(京浜港)、名古屋港、神戸・大阪港(阪神港)、北九州港、博多港の5地域(港)に絞り込んだが、最終候補には京浜港、名古屋港、阪神港が残った。スーパー港は2港になる見通しで、「マーケット立地型」「チャレンジャー型」の二分類から京浜港と名古屋港が指定を受けるとみられる。
北九州港は国土交通省と関係が親密なこともあり、早い段階でスーパー港の有力候補として挙げられた。しかし最終的な指定港が2(~3)港に絞られ、関西を筆頭に政財界の陳情が加熱する中で、コンテナ取扱量の実績で見劣りし、ひびきコンテナターミナル設立にかかわる一連のごたごたで将来に不安を残した北九州港を推すことはできなかった。
北部九州では博多港が北九州港に対抗して譲らず、ほぼ同じ内容の目論見書を提出して足を引っ張ったのも選考に響いた。博多港のコンテナ岸壁は水深が13・14メートルあり、水深10・12メートルの太刀浦港より下物で圧倒的優位な立場にある。しかし福岡市が人工島で計画する水深15メートル岸壁の整備は3年連続で見送られ、博多港が近い将来スーパー港の要件を満たせる可能性はなかった。ひびきに大水深岸壁を擁す北九州港に候補を一本化できなかったのが悔やまれる。
選定委員会は今後も当面存続するため、ひびきが順調に立ち上がれば2008年までの追加指定で北九州港が滑り込む可能性は残る。今回の落選は指定港が2(~3)港に絞られた段階で想定されていたことだが、国の最上級の格付けが得られなくなったことで、ひびきの立ち上げではよりいっそうの自助努力が必要になった。